2008年7月18日金曜日

「へたれぃの冒険日誌」(仮)w

へたれぃは、修道院の入口で新たなる旅の準備をしていた。
10年前、父パパスが遺した言葉
「母、マーサは生きている。私に変わって
お前が…、マーサを助け出して欲しい。」
その遺言をようやく行動に移せるようになったのだ。

一緒に脱出をしたマリアはこの修道院で兄ヨシュア、
建設中の神殿で苦痛を味わされている奴隷達の無事を
祈りつつ、神への道を学ぶ事を決め、洗礼を受けていた。
教団の兵であったヨシュアの機転があったからこそ
再び外の世界へ戻る事 が出来た。
しかし奴隷の脱出の手助けをしたとなれば、
ヨシュア自身がただではすまないはずだ。
ヨシュアの身が心配であるが、現時点では
どうすることも出来ない。
しかし旅を続けている間に方法が見つかるであろう、
その時は必ず助け出す約束をマリアと交わして・・。

暖かい日射しの中、マリアやシスターに見送られながら
修道院を後にする。

再び旅が始まる、自分を支えてくれた父はもういない。
後ろをついて来て一緒に戦ったゲレゲレは無事なのか、
そしてビアンカはまだアルカパの町にいるのだろうか?
期待と不安、様々な思いを巡らせているうちに、
自分を呼ぶ声が聞こえる。

「おーい、大丈夫か?へたれぃ。ぼーっとしてたら
 あっという間にモンスターにやられちまうぜ。」
「あ、ああそうだな。ごめん、ヘンリー。」

そうだ、今は戦友?ともいえるヘンリーがいる。
(っていってもヘンリーにしたら僕は子分なんだろうけどね。)
行く宛がない事、仮にラインハットに帰れたとしても
弟が既に後継者に決まっているだろうという。

ーだからといってお前の親父さんを死なせてしまった償いには
 ならないけれど…。ー

そう言って母さんを探す旅について来てくれたのだ。
苛酷な奴隷生活の中でヘンリーもまた武器の扱いや呪文を習得し、
充分に戦う力をつけていた。
脱出のきっかけとなったむちおとことの戦闘で
実力も発揮している。

ー1人じゃないだ、これから2人で更に力をつけていけば
 きっと大丈夫さ。ー

「まずはオラクルベリーって町から、か。」
目的地への進路を確かめた後、へたれぃとヘンリーは
海岸線沿いの道を北へと向かった。

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